盲導犬初体験

今日は都合によりドッグスクールを休んだ。その代わりという訳ではないが、胸のわくわくする体験をした。

盲導犬のデモンストレーションを見る機会があった。部屋の中で障害物を様々な角度に置き、盲導犬がいかに人間をリードするかを見た。

部屋の真ん中にハードルを置き、部屋を二分割する。ハードルとハードルの間には、犬だけなら通れるが、人間は通れない程度の空間がある。うちのAllieのように訓練されて無い犬だと、ハードルの向こうから飼い主が呼ぶと、当然狭い空間を通り抜けるか、ハードルの下をくぐるだろう。

しかし人間を安全に歩かせる仕事を課せられた盲導犬はそんなことをするはずがない。なんと部屋の後(自分がいる方)のドアから出て、廊下を歩き、前のドアから部屋に戻って来た。横に人間がついている訳ではないのに、1匹で歩く時でも、常に人間を導くように判断する訓練が行き届いている。

改札口を通る状況の時。犬と人間が並んで通れる広さではない。その場合改札機(と見立てたハードル)の手前で犬は止まり、人間が押しても引いても絶対に動かない。人間が先に歩いて無事改札機を通ると犬は続いて進む。

その後、アイマスクを付けて盲導犬体験をさせてもらった。何も見えない中で、部屋のハードルの位置は変えられているので、どんな様子か全く分からない。向こう側で指導員が犬を呼ぶ。

ドッグスクールでレトリーバーを歩行させた経験があるので、大体どの位置に付いて行けばいいか分かっている積りだった。しかし犬の歩みは予想外に速く、とにかく体がずれないように犬の横に付くように神経を集中させるのが精一杯。ハードルの間を通り抜けたのか、それとも廊下に出たのかさえ分からなかった。それでも何かにぶつかることなく無事部屋の向こうまで行って、再び元の位置に帰ってくることができた。

歩いている間は夢中で何も感じなかった。「はい、終わりました」と言われ、アイマスクを取った途端に体が震えるほど感動して涙が出そうになった。その後もしばらく興奮は続いた。あれは何だったんだろう?無事に導いてくれた盲導犬に対する感謝と感嘆の気持ちか?犬と一体化できた自分に驚いたのか?ほんの数分間のことなのに、自分が体験したのは奇跡なのだ、と思わずにはいられなかった。その後もしばらくは、まるで雲の上を歩いているような現実感のない気分だった。

カメラを持って行かなかったので、写真を撮れなかったのが悔しい。お土産に買ったTシャツと、盲導犬とは程遠いイソギンチャク風Allieの写真でも載せるしかない。
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指導員の方から盲導犬の訓練について色々聞いたが、それはまたの機会に書くことにする。
by babeha | 2007-09-16 21:29
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